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いよいよキャリア段位制度が全国解禁となります。
2013年06月07日

キャリア段位制度とは?

昨年来、皆様に情報を幾度かお届けしてきたキャリア段位制度。
全国でセミナーを開催する中、昨年までは殆どの方が「聞いたことがない」と言われる程度の認知レベルでしたが、今年に入り、徐々に介護事業者の関心が高まってきたことを肌で感じています。
簡単に確認をしておきますが、キャリア段位制度の大きな特徴としては、次の4つが挙げられます。

(1)介護サービスの種類に関わらず、全国横断的に全ての介護職の能力を評価する「共通のものさし」をつくることで、より効果的・効率的に業界全体の人財育成を実現しようとしていること。

(2)エントリーレベルからトップ・プロレベルまで介護職員を7段階に分け、各々に段位認定を行うことで職員のやりがいやスキルアップへのモチベーションを創出しようとしていること。(中でもレベル4以上の人財は「介護プロフェッショナル」と定義されています。)。

(3)「資格はあるが、実際どの程度の職務が遂行出来るのかが見えない」という現場課題を解決するため、「わかる(知識)」と「できる(実践的スキル)」の両面からの評価を実施すること。
※「わかる(知識)」については、既存の国家資格制度や研修制度との整合性を考慮。
(例) レベル1~2の「わかる(知識)」基準:初任者研修(ヘルパー2級研修)終了相当以上
  レベル3の「わかる(知識)」基準:介護福祉士養成課程修了および実務者研修終了
  レベル4の「わかる(知識)」基準:介護福祉士であること(国家試験合格者)

(4)キャリア段位制度は法人ごとで取り組むかどうかを意思決定する仕組みとなっており、取り組む事業者は、先ず、社内にアセッサー研修を受講したアセッサーを設置する必要があること。



6月25日より全国11市にて研修の申込受付が開始されます。

制度開始年である平成24年度においては、アセッサーを養成するためのアセッサー講習を被災3県(宮城・岩手・福島)において先行開催し、既に326名ものアセッサーが誕生しました。
いずれも早期に応募定員数に達したこと、そして、多くの皆様から高い関心を寄せられたことを受け、平成25年度においては特定被災区域で先行的・重点的に実施しつつ、他地域の主要都市でも展開することとしています。具体的なスケジュールや開催地は以下のとおりです。

【スケジュール】
・6月25日~申し込み受付
・8月~9月上旬eラーニングによる学習
・8月~9月トライアル評価
・10月30日(水)集合講習
・11月上旬講習修了者への修了証交付

【集合講習(10月30日)の開催地】
岩手県(盛岡市)、宮城県(仙台市)、福島県(郡山市)、茨城県(水戸市)、千葉県(千葉市)、北海道(札幌市)、東京都(新宿区)、愛知県(名古屋市)、大阪府(大阪市)、広島県(広島市)、福岡県(福岡市)

平成24年度と本年度(平成25年度)の大きな違いとしては、キャリア段位制度の開始・導入を希望すれば、アセッサー講習開催都道府県以外からも、当該講習に参加することが可能である、という点です。
あくまでも集合講習の開催地は、「人が集まりやすい場所」という程度の意味合いしかなく、例えば、集合講習の開催地には入っていない、兵庫県の介護事業者がキャリア段位制度を導入・開始したいと思えば、上記11都市のいずれかの場所で参加をすればOK、という仕組みになっています。



自社に関連するキーワードがないかを確認~介護経営者の心構えと事前準備~
今後、日本全体の労働人口は減少するにも関わらず、介護の現場では、現状と比較して約2倍弱もの職員数が必要になると推測されています。その意味では、他業界以上に、介護業界の人財採用環境はますます厳しくなると言っても過言ではありません。

また、働く側の立場から見ても、社員のスキルアップや処遇の改善に真剣に取り組もうとしている企業の方が、職場としてより魅力的に映ることは間違いありませんし、「この会社にいてもスキルアップが出来ないから、、」という理由で好ましい人財が流出してしまうことは、企業にとっては計り知れない損失につながるでしょう。同時に、法人として、ランクの高い人財を育成・維持する仕組みを持つことが出来れば、「うちには介護プロフェッショナル(レベル4以上)が○○人(○○%)もいます」などと、自社のサービスの質をアピールする格好のツールにもなります。

更に、国が推進しようとしている施策であることから、今後、サービス体制関連の加算(特定事業所加算やサービス提供体制強化加算etc)要件等に組み込まれる等、何らかの加点評価に加えられることも十分に考えられます。以上のような観点から考えても、介護事業者は是非、「キャリア段位制度」に積極的に取り組む姿勢を持つべきだろう、というのが私たちとしての見解です。

是非、早めに情報をキャッチし、検討を進めることをお勧めします。
※キャリア段位制度について、より詳しい情報を得たい場合は、本制度の事務局を担当している「一般社団法人シルバーサービス振興会」のホームページから「キャリア段位制度」のページをご確認下さい。
⇒https://careprofessional.org/careproweb/jsp/


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